2013年5月16日木曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミ5月18日他ご案内


皆様  from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろ しくお願い申し上げます。

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神戸大学都市安全研究センターRCUSSオープンゼミナールのご案内

 RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を広く
公開するとともに、関連する各分野の皆様からの報告を通じ て、安全な社会と
していくための研究や実践のあり方を議論しています。大学の教職員・学生の
ほか、安全・安心に関心を持つ市民の方々や、コンサルタントなどの民間企業
の方々、自治体の消防・建築・地域関係の職員の皆様などが参加されています。
参加費は無料です。興味のある方はぜひご参加下さい。



<第172回オープンゼミナール>
■日時:2013年5月18日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740

① 発展途上国におけるジェンダー視点に配慮した
   コミュニティ防災力向上支援
     斉藤容子 人と防災未来センター研究員

 災害が多発し、かつ急速に発展を遂げるアジアの途上国において防災支援を行
うことは重要である。外部支援によってコミュニティ防災力を向上 には、住民
の人々の参加が大前提でなければならない。男性も女性もが地域の災害リスクを
軽減するための活動に関わるためにはどのような外部支 援の在り方が必要であ
るかをネパールやバングラデシュの事例を通して紹介します。

② 化学プラントにおける自衛消防活動のモデルについての考察
   ーTPMとハイパー自衛消防隊が事故の未然防止を防ぐー
     山本信一 消防防災ソリューションズ

 人類に豊かな社会をもたらすはずの危険物と言われる物質が、その取扱いを誤
ると、牙をむきだしてくる。その結果、火災により尊い人命が失わ れ、危険物
の漏洩・流失により、かけがえのない宇宙に一つしかないといわれるこの地球の
山紫水明の緑豊かな自然環境が汚染・破壊されている。 これだけ科学技術発達
してきているのに、どうして毎年毎年化学工場・化学プラントの火災・爆発、危
険物の漏洩・流失が無くならないのだろう か。
 最近の危険物施設事故の特徴は、①異状現象初動時における措置の誤りであ
り、また、設備の不備により火災を拡大させ被害を増大させているこ と、②発災
事業所の事故後における事業再開の困難があること、である。本報告では、昨年
発災した化学工場プラントの爆発火災、危険物製造所で の爆発火災の事故時の
対応、事故後の経過を示し、不測の事態に直面した時に、適切に被害を極限まで
小さく抑えることができるソフトパワーとし てのハイパー自衛消防隊を養成し
て対応することがさらに必要であることを、現在、養成中の自衛消防隊のモデル
の実践例をもって紹介する。



今後の予定

<第173回オープンゼミナール>
■日時:2013年6月15日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740

<プログラム> (司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦)

① 被災地の復興過程におけるエンパワメント支援の方法と課題
    松岡広路 神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授
    同都市安全研究センター減災人間学研究分野教授(兼任)

  東日本大震災の津波被害集落の新しいまちづくり(持続可能な社会づく
り:ESD)における外部支援者の役割を、フィールドワークを踏まえて考究す
る。被災住民の主体性・自立性・創造性を醸成する支援、住民・地元行政・外部
支援者との親和的関係づくり、ボランティア活動のグラデーション(役割の変
化)をふまえたコーディネート、などをめぐる実際の取り組みを省察的に検討
し、ESDに求められる<実践共同体>の創成過程分析を試みる。

② 東日本大震災被災地におけるまちづくり支援(仮題)
     野崎隆一 特定非営利活動法人神戸まちづくり研究所理事
            一級建築士事務所(株)遊空間工房代表取締役
 2011年5月以来行ってきたことについて報告する。防災集団移転事業、漁業集
落防災機能強化事業、復興区画整理事業などにおける合意形成 支援。宮城県連
携復興センターまちづくりワーキンググループでの活動。神戸にて毎月開催して
いる311支援集会。被災地の活動家を招いての勉 強会など。
 東日本支援の現状と課題。阪神淡路の復興経験が活かされるのかについても触
れたい。




<第174回オープンゼミナール>
■日時:2013年7月20日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740

① 「想定外」の地震被害:それでも「問題外」ですか?
     上西 幸司 国立大学法人東京大学 大学院工学系研究科 准教授

 「地震」と聞いて、我々が感じる「揺れ」あるいは「振動」を思い出す人がい
る一方、震源から伝わっていく「波動」を頭に浮かべる人もいる。 地震学は、
「振動」(地震計による記録)と主に地下を伝わる(目に見えない)「波動」と
の間に、より合理的な関係を見出だすべく発展してき た。しかしながら、特に
工学の世界においては、「振動」と「波動」という用語が再三混同して使われ、
また、研究手法も従来の「想定内」の低周 波水平動による「振動」解析から抜
け出せていないように見受けられる。
 本講演では、国内外で発生した複数の地震に際し見られた「想定外」の構造物
被害の発生メカニズム解明を通し、工学分野でこれまで「問題外」 とされてき
た地震波動が構造物に与える影響について簡単に述べる。地震に対する社会の靭
性等を科学的に論じる上では、いまだ「問題外」視され ている高周波や上下動
などの影響を「想定外」として無視してよいわけではないことをまず明確に認識
しておく必要がある。

② 見落とされている地震時の破壊的な鉛直波動とそれによる諸問題について
     前原 博 (一財)地球システム総合研究所 上席研究員

 地震時の局地的で強烈な鉛直波動による構造物の破壊現象は、海震で船舶が損
壊するのは粗密波であるという、海震についての常識が忘れられて いる現状に
気付かされた事が一つの契機になり、関連事象を見直すことから、現象の存在や
問題の輪郭が明確になりつつある課題である。
 この現象は地震計では正確にまだ捉えられておらず、地震現象に関する理解の
根源的な事柄から問題が発生しているので、多くの基本的な問題を 内在してい
る。そこでフェリー等が受けた海震に関する資料や、震災の体験証言および構造
物の破壊事例等について、限られた資料であるが見直し て、この問題に起因す
る諸問題を地震防災の立場から考察する。
 この考察は原子力関連諸施設を始め技術的な分野だけでなく各分野の、地震時
の安全性を考える場合の基本的な問題を提起するもので、関係資料 の種類と精
度を向上さすには、兵庫県南部地震を経験した各施設の管理者と市民の協力が不
可欠になっている。



<第175回オープンゼミナール>
■日時:2013年9月28日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740

<プログラム> (司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦)

① 津波浸水域で発生する火災の地域的特徴と危険度評価手法について(仮題)
    今津雄吾 清水建設株式会社技術研究所

 東日本大震災では、多くの津波浸水域で火災が発生した。従来、津波避難ビル
等の整備や指定は、地震・津波に耐えて安全な空間を確保すること を主眼に行
われてきたが、震災の事例で明らかとなったように、津波直後は浸水や漂流ガレ
キにより十分な消火活動が行えないことや、2次的な避 難も困難となることか
ら、火災に対する安全性確保も重要な課題となっている。
 津波による火災は、燃料タンク等の危険物施設が存在しない一般の住宅地でも
多数発生しており、決して特殊な現象ではないが、
大まかにはその地域で発生したガレキの量や漂流・滞留挙動に関係しており、地
域によって火災発生の有無や延焼規模が異なる現状が見られた。
 本講演では、東日本大震災での火災事例をもとに、地形、津波高、住宅密度な
どの違いによる火災発生状況の特徴について分析した結果と、津波 漂流物予測
シミュレーションを活用した津波火災の危険度を評価する試みについて紹介する。


② 未定



※上記以降は下記の日程でオープンゼミナールを開催する予定です。
  (8月はありません。)
●2013年10月19日(土)14時~17時
●2013年11月16日(土)14時~17時
●2013年12月14日(土)14時~17時
●2014年 1月25日(土)14時~17時
●2014年 2月22日(土)14時~17時
●2014年 3月15日(土)14時~17時

オープンゼミナールについての問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)
http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp/

2013年4月19日金曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミ3月16日・4月20日・5月18日・6月15日・7月20日ご案内

皆様  from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろ しくお願い申し上げます。

神戸大学都市安全研究センターRCUSSオープンゼミナールのご案内

 RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を公開するとともに、関連する各分野の皆様からの報告を通じ て、安全な社会としていくための研究や実践のあり方を議論しています。大学の教職員・学生の
ほか、安全・安心に関心を持つ市民の方々や、コンサルタントなどの民間企業の方々、自治体の消防・建築・地域関係の職員の皆様などが参加されています。参加費は無料です。興味のある方はぜひご参加下さい。


<第171回オープンゼミナール>■日時:2013年4月20日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-5740
■内容:

① 既往台風による可能最大クラスの影響評価
   奥 勇一郎 大阪市立環境科学研究所 調査研究課 都市環境担当
 台風によってもたらされる被害規模はその台風の進路に大きく依存する。ある台風による可能最大クラスの影響評価を行う場合、その台風が様々な進路をたどった場合における強風雨を見積もり、その最大値をもってなされるべきである。本研究では、渦位逆変換法による既往台風(台風1979年16号)の位置操作を行い、操作後の気象場を初期値として領域気象モデルを用いたアンサンブル計算を実施、風速や降水量の観測値と比較することでその妥当性を評価した。一方、気候変化の影響により、将来、台風の強大化が指摘されている。同じ台風を対象として温暖化時の海面水温を与えた実験も行ったのでその結果についても紹介する。
② 水文学者と気象学者の共同研究
   -可能最大洪水の推定とアンサンブル洪水予測-
  小林健一郎 神戸大学都市安全研究センター准教授
 近年特に水文・水工学者と気象学者の共同研究が進んでいる。気候変動問題やこれまで予測もしなかったような豪雨による水災害について考える場合に、両者の知識が最大限に必要だからである。本研究ではこのような共同研究の2事例について示す。 一つ目は、奥らによる「可能最大クラスの台風」を淀川流域の流出・氾濫モデルに入力することにより淀川本川枚方地点の水位・流量と流域の浸水深を基準とした「可能最大クラスの洪水」について考える。同時に最悪クラスの洪水が発生した場合の避難行動についても検討する。 二つ目は、折口らによる「アンサンブル降雨予測」を入力とする「アンサンブル洪水予測」について兵庫県佐用川流域を対象に実施した研究例を紹介する。

<今後の予定>

<第172回オープンゼミナール>■日時:2013年5月18日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-5740

①発展途上国におけるジェンダー視点に配慮したコミュニティ防災力向上支援
 斉藤容子 人と防災未来センター研究員
 災害が多発し、かつ急速に発展を遂げるアジアの途上国において防災支援を行うことは重要である。外部支援によってコミュニティ防災力を向上 には、住民の人々の参加が大前提でなければならない。男性も女性もが地域の災害リスクを軽減するための活動に関わるためにはどのような外部支 援の在り方が必要であるかをネパールやバングラデシュの事例を通して紹介します。

②化学プラントにおける自衛消防活動のモデルについての考察
 ―TPMとハイパー自衛消防隊が事故の未然防止を防ぐ
 山本信一 消防防災ソリューションズ
 人類に豊かな社会をもたらすはずの危険物と言われる物質が、その取扱いを誤ると、牙をむきだしてくる。その結果、火災により尊い人命が失わ れ、危険物の漏洩・流失により、かけがえのない宇宙に一つしかないといわれるこの地球の山紫水明の緑豊かな自然環境が汚染・破壊されている。 これだけ科学技術発達してきているのに、どうして毎年毎年化学工場・化学プラントの火災・爆発、危険物の漏洩・流失が無くならないのだろう か。 最近の危険物施設事故の特徴は、①異状現象初動時における措置の誤りであり、また、設備の不備により火災を拡大させ被害を増大させているこ と、②発災事業所の事故後における事業再開の困難があること、である。本報告では、昨年発災した化学工場プラントの爆発火災、危険物製造所で の爆発火災の事故時の対応、事故後の経過を示し、不測の事態に直面した時に、適切に被害を極限まで小さく抑えることができるソフトパワーとし てのハイパー自衛消防隊を養成して対応することがさらに必要であることを、現在、養成中の自衛消防隊のモデルの実践例をもって紹介する。

<第173回オープンゼミナール>■日時:2013年6月15日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-5740

<プログラム> (司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦)

①被災地の復興過程におけるエンパワメント支援の方法と課題
 松岡広路 神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授
 同都市安全研究センター減災人間学研究分野教授(兼任)
 東日本大震災の津波被害集落の新しいまちづくり(持続可能な社会づくり:ESD)における外部支援者の役割を、フィールドワークを踏まえて考究する。被災住民の主体性・自立性・創造性を醸成する支援、住民・地元行政・外部支援者との親和的関係づくり、ボランティア活動のグラデーション(役割の変化)をふまえたコーディネート、などをめぐる実際の取り組みを省察的に検討し、ESDに求められる<実践共同体>の創成過程分析を試みる。
②東日本大震災被災地におけるまちづくり支援(仮題)
 野崎隆一 特定非営利活動法人神戸まちづくり研究所理事
      一級建築士事務所(株)遊空間工房代表取締役


 2011年5月以来行ってきたことについて報告する。防災集団移転事業、漁業集落防災機能強化事業、復興区画整理事業などにおける合意形成 支援。宮城県連携復興センターまちづくりワーキンググループでの活動。神戸にて毎月開催している311支援集会。被災地の活動家を招いての勉 強会など。 東日本支援の現状と課題。阪神淡路の復興経験が活かされるのかについても触れたい。

<第174回オープンゼミナール>
■日時:2013年7月20日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-5740

①「想定外」の地震被害:それでも「問題外」ですか?
 上西 幸司 国立大学法人東京大学 大学院工学系研究科 准教授
 「地震」と聞いて、我々が感じる「揺れ」あるいは「振動」を思い出す人がいる一方、震源から伝わっていく「波動」を頭に浮かべる人もいる。 地震学は、「振動」(地震計による記録)と主に地下を伝わる(目に見えない)「波動」との間に、より合理的な関係を見出だすべく発展してき た。しかしながら、特に工学の世界においては、「振動」と「波動」という用語が再三混同して使われ、また、研究手法も従来の「想定内」の低周 波水平動による「振動」解析から抜け出せていないように見受けられる。 本講演では、国内外で発生した複数の地震に際し見られた「想定外」の構造物被害の発生メカニズム解明を通し、工学分野でこれまで「問題外」 とされてきた地震波動が構造物に与える影響について簡単に述べる。地震に対する社会の靭性等を科学的に論じる上では、いまだ「問題外」視され ている高周波や上下動などの影響を「想定外」として無視してよいわけではないことをまず明確に認識しておく必要がある。
②見落とされている地震時の破壊的な鉛直波動とそれによる諸問題について
 前原 博 (一財)地球システム総合研究所 上席研究員
 地震時の局地的で強烈な鉛直波動による構造物の破壊現象は、海震で船舶が損壊するのは粗密波であるという、海震についての常識が忘れられて いる現状に気付かされた事が一つの契機になり、関連事象を見直すことから、現象の存在や問題の輪郭が明確になりつつある課題である。 この現象は地震計では正確にまだ捉えられておらず、地震現象に関する理解の根源的な事柄から問題が発生しているので、多くの基本的な問題を 内在している。そこでフェリー等が受けた海震に関する資料や、震災の体験証言および構造物の破壊事例等について、限られた資料であるが見直し て、この問題に起因する諸問題を地震防災の立場から考察する。 この考察は原子力関連諸施設を始め技術的な分野だけでなく各分野の、地震時の安全性を考える場合の基本的な問題を提起するもので、関係資料 の種類と精度を向上さすには、兵庫県南部地震を経験した各施設の管理者と市民の協力が不可欠になっている。

<上記以降は下記の日程でオープンゼミナールを開催する予定です>  (8月はありません。)

●2013年 9月28日(土)14時~17時
●2013年10月19日(土)14時~17時
●2013年11月16日(土)14時~17時
●2013年12月14日(土)14時~17時
●2014年 1月25日(土)14時~17時
●2014年 2月22日(土)14時~17時
●2014年 3月15日(土)14時~17時

<オープンゼミナールについての問い合わせ先>神戸大学都市安全研究センター
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)
http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp/

2013年3月14日木曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミ3月16日・4月20日・5月18日ご案内

皆様  from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろ しくお願い申し上げます。

---------------------------------------------------------
神戸大学都市安全研究センターRCUSSオープンゼミナールのご案内
         
 RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を広く
公開するとともに、関連する各分野の皆様からの報告を通じ て、安全な社会と
していくための研究や実践のあり方を議論しています。大学の教職員・学生の
ほか、安全・安心に関心を持つ市民の方々や、コンサルタントなどの民間企業
の方々、自治体の消防・建築・地域関係の職員の皆様などが参加されています。
参加費は無料です。興味のある方はぜひご参加下さい。


<第170回オープンゼミナール>
■日時:2013年3月16日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■内容:

① 震災時の一斉避難・集団行動に起因する問題を考える
      -ビル避難から帰宅困難問題まで-
   関澤 愛 東京理科大学大学院・国際火災科学研究科・教授

 東日本大震災では、震源域から遠く離れた東京などの都市においても、多く
のビルで全館避難が行われ、多数の避難者がビルの敷地内、あるいはその
周辺路上などの街区内に滞留する事態が生じた。さらには、公共交通機関の
ストップによって、これらの滞留者が大量の帰宅困難者ともなった。このような
大規模地震時のビル全館避難、ターミナル駅周辺での滞留、さらには帰宅困
難の問題は、それぞれ個別の現象として起きているのではなく、相互に密接
に関連した連続的な事象である。これらの問題に通底する課題に焦点を当て
て、過去の経験から一歩踏み出して従来の想定を超える現象、事象への対応
の必要性について考察してみたい。


② 激震後の全館避難シナリオと混雑度の評価に関する研究
  -東北地方太平洋沖地震後の仙台市内の百貨店における事例を通じて-
  野竹 宏彰  清水建設(株)技術研究所主任研究員
  岩崎 啓太  神戸大学大学院工学研究科建築学専攻博士前期課程

 不特定多数の在館者が想定される商業施設において、大地震時には、
屋内の物品散乱や停電等により、全館避難を余儀なくされる可能性が高い。
さらに、避難誘導が適切になされない場合、避難時の混雑や混乱による二次
災害の危険性も高まることが懸念される。本研究では、激震時の商業施設
における避難誘導方策の留意点について検討・考察する。
 本発表では、東北地方太平洋沖地震時の仙台市内の百貨店における
避難誘導の状況を、ヒアリング調査等で得られた情報をもとに、避難シミュ
レーション上で再現する。そして、在館者がさらに多い場合を想定し、現状の
避難誘導上の課題と、より有効な誘導方策について考察する。


③ 広域避難と帰宅困難
  廣井 悠  名古屋大学減災連携研究センター准教授

 大量の通勤者が朝夕移動を繰り返すなど、ヒト・モノ・カネ・情報の全てが
集まる大都市。この集積は日本の経済・産業をリードする大きなメリットで
あるものの、ひとたび災害が発生すれば集まることによる様々なリスクが
同時に顕在化し、その被害は各所へ波及する。2011年3月11日に首都圏を
中心として発生した帰宅困難者問題は、まさにこの典型例といえよう。そして
3.11の夜に帰宅困難者問題として東日本大震災で顕在化した各課題は、
災害情報の問題をはじめとして、大都市における滞留者の安全確保に
関する現状の課題を浮き彫りにするものであったといえる。本講演では
これらの問題について、東日本大震災から約2年が経過するいま、再考
するものである。


今後の予定

<第171回オープンゼミナール>
■日時:2013年4月20日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■内容:

① 既往台風による可能最大クラスの影響評価
   奥 勇一郎 大阪市立環境科学研究所 調査研究課 都市環境担当

 台風によってもたらされる被害規模はその台風の進路に大きく依存する。
ある台風による可能最大クラスの影響評価を行う場合、その台風が様々な
進路をたどった場合における強風雨を見積もり、その最大値をもってなされ
るべきである。本研究では、渦位逆変換法による既往台風(台風1979年16号)
の位置操作を行い、操作後の気象場を初期値として領域気象モデルを用い
たアンサンブル計算を実施、風速や降水量の観測値と比較することでその
妥当性を評価した。一方、気候変化の影響により、将来、台風の強大化が
指摘されている。同じ台風を対象として温暖化時の海面水温を与えた実験
も行ったのでその結果についても紹介する。


② 水文学者と気象学者の共同研究
   -可能最大洪水の推定とアンサンブル洪水予測-
  小林健一郎 神戸大学都市安全研究センター准教授
 
 近年特に水文・水工学者と気象学者の共同研究が進んでいる。気候変動
問題やこれまで予測もしなかったような豪雨による水災害について考える場
合に、両者の知識が最大限に必要だからである。本研究ではこのような共
同研究の2事例について示す。
 一つ目は、奥らによる「可能最大クラスの台風」を淀川流域の流出・氾濫モ
デルに入力することにより淀川本川枚方地点の水位・流量と流域の浸水深を
基準とした「可能最大クラスの洪水」について考える。同時に最悪クラスの洪
水が発生した場合の避難行動についても検討する。
 二つ目は、折口らによる「アンサンブル降雨予測」を入力とする「アンサンブ
ル洪水予測」について兵庫県佐用川流域を対象に実施した研究例を紹介する。



<第172回オープンゼミナール>
■日時:2013年5月18日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740

① 発展途上国におけるジェンダー視点に配慮した
   コミュニティ防災力向上支援
     斉藤容子 人と防災未来センター研究員

 災害が多発し、かつ急速に発展を遂げるアジアの途上国において防災支援を行
うことは重要である。外部支援によってコミュニティ防災力を向上 には、住民
の人々の参加が大前提でなければならない。男性も女性もが地域の災害リスクを
軽減するための活動に関わるためにはどのような外部支 援の在り方が必要であ
るかをネパールやバングラデシュの事例を通して紹介します。

② 化学プラントにおける自衛消防活動のモデルについての考察
   ーTPMとハイパー自衛消防隊が事故の未然防止を防ぐー
     山本信一 消防防災ソリューションズ 

 人類に豊かな社会をもたらすはずの危険物と言われる物質が、その取扱いを誤
ると、牙をむきだしてくる。その結果、火災により尊い人命が失わ れ、危険物
の漏洩・流失により、かけがえのない宇宙に一つしかないといわれるこの地球の
山紫水明の緑豊かな自然環境が汚染・破壊されている。 これだけ科学技術発達
してきているのに、どうして毎年毎年化学工場・化学プラントの火災・爆発、危
険物の漏洩・流失が無くならないのだろう か。
 最近の危険物施設事故の特徴は、①異状現象初動時における措置の誤りであ
り、また、設備の不備により火災を拡大させ被害を増大させているこ と、②発災
事業所の事故後における事業再開の困難があること、である。本報告では、昨年
発災した化学工場プラントの爆発火災、危険物製造所で の爆発火災の事故時の
対応、事故後の経過を示し、不測の事態に直面した時に、適切に被害を極限まで
小さく抑えることができるソフトパワーとし てのハイパー自衛消防隊を養成し
て対応することがさらに必要であることを、現在、養成中の自衛消防隊のモデル
の実践例をもって紹介する。


※6月以降は下記の日程でオープンゼミナールを開催する予定です。
2013年 6月15日(土)14時~17時
2013年 7月20日(土)14時~17時
2013年 9月28日(土)14時~17時
2013年10月19日(土)14時~17時
2013年11月16日(土)14時~17時
2013年12月14日(土)14時~17時
2014年 1月25日(土)14時~17時
2014年 2月22日(土)14時~17時
2014年 3月15日(土)14時~17時


オープンゼミナールについての問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)
http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp/

2013年2月13日水曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミ2月23日・3月16日・4月20日他ご案内


皆様  from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろ しくお願い申し上げます。

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神戸大学都市安全研究センターRCUSSオープンゼミナールのご案内

 RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を広く公開するとともに、関連する各分野の皆様からの報告を通じ て、安全な社会としていくための研究や実践のあり方を議論しています。大学の教職員・学生のほか、安全・安心に関心を持つ市民の方々や、コンサルタントなどの民間企業の方々、自治体の消防・建築・地域関係の職員の皆様などが参加されています。
参加費は無料です。興味のある方はぜひご参加下さい。


<第169回オープンゼミナール>
■日時:2013年2月23日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-0119
■内容:

① 台湾の多文化と災害復興
  陳來幸 兵庫県立大学経済学部教授

 台湾は様々な民族集団が存在する複合的な移民社会である。1999年に中部地域で発生した921地震では、福建南部を出身地とする主流の台 湾漢民族のほか、異なる言語体系をもつ客家と山間部の先住民族にも被害が集中した。そして、近年急増している外国人花嫁たちの多くも被害に あった。2009年の集中豪雨が引き起こした88水害では南部高雄市に流れ込む河川の上流で土石流と深層崩壊が起こり、平埔族の小林村を中心 に大きな犠牲者が出た。そして、
「危険」を理由に生活の場から引き離された先住民族は多くの問題に直面している。被害と災害復興は社会の矛盾 を浮き彫りにするといわれる。社会的弱者としてのこれらエスニックコミュニティの生活再建の方法に関し、どのような施策が考案され、いかなる 世論が形成されたのかについて考えたい。


② 台湾における住宅復興の課題―921震災と88水害の復興に関連して
  垂水英司 兵庫県建築士会顧問(元神戸市住宅局長)

  921震災の住宅復興では、現金支給や低利融資などの自力再建支援に重きがおかれ、早期に対策が打ち出されたが、自力再建能力のない人に 対する公的住宅の供給は遅れ、この点では実効性ある施策にならなかった。一方、88水害では、政府と大きな慈善組織などの協働による復興住宅 の建設が早期に実行に移された。しかし、これは被災地(特に原住民集落)と復興団地が離れるなど、さまざまな問題を惹起することになった。台 湾の事例を踏まえ、日本の問題と
も関連させて住宅復興のあり方を考える。


③ 広域巨大災害における住宅復興の課題
-米国ハリケーンカトリーナ災害と東日本大震災-
  近藤民代 神戸大学大学院工学研究科准教授

 住宅復興には多様な被災者に対する、多様な選択を可能にする住宅再建支援の仕組みが必要である。阪神・淡路大震災では、主に高齢者、低所得 者、借家層を対象とした災害復興公営住宅が主な住宅再建支援の柱であったが、東日本大震災で失われたストックはそのような方法のみでは再生で きない。被災者の住む力を生かし、地域がまとまって住宅復興を進めていく方法が求められている。災害前の地域生活空間を継承しながら、より安 全な居住環境をどのように再生していけばよいのか。米国ハリケーンカトリーナ災害と東日本大震災の被災地を事例として考える。




今後の予定

<第170回オープンゼミナール>
■日時:2013年3月16日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-0119
■内容:

① 震災時の一斉避難・集団行動に起因する問題を考える
      -ビル避難から帰宅困難問題まで-
   関澤 愛 東京理科大学大学院・国際火災科学研究科・教授

 東日本大震災では、震源域から遠く離れた東京などの都市においても、多くのビルで全館避難が行われ、多数の避難者がビルの敷地内、あるいはその周辺路上などの街区内に滞留する事態が生じた。さらには、公共交通機関のストップによって、これらの滞留者が大量の帰宅困難者ともなった。このような大規模地震時のビル全館避難、ターミナル駅周辺での滞留、さらには帰宅困難の問題は、それぞれ個別の現象として起きているのではなく、相互に密接に関連した連続的な事象である。これらの問題に通底する課題に焦点を当てて、過去の経験から一歩踏み出して従来の想定を超える現象、事象への対応の必要性について考察してみたい。


② 激震後の全館避難シナリオと混雑度の評価に関する研究
  -東北地方太平洋沖地震後の仙台市内の百貨店における事例を通じて-
  野竹 宏彰  清水建設(株)技術研究所主任研究員
  岩崎 啓太  神戸大学大学院工学研究科建築学専攻博士前期課程

 不特定多数の在館者が想定される商業施設において、大地震時には、屋内の物品散乱や停電等により、全館避難を余儀なくされる可能性が高い。さらに、避難誘導が適切になされない場合、避難時の混雑や混乱による二次災害の危険性も高まることが懸念される。本研究では、激震時の商業施設における避難誘導方策の留意点について検討・考察する。
 本発表では、東北地方太平洋沖地震時の仙台市内の百貨店における避難誘導の状況を、ヒアリング調査等で得られた情報をもとに、避難シミュレーション上で再現する。そして、在館者がさらに多い場合を想定し、現状の避難誘導上の課題と、より有効な誘導方策について考察する。


③ 広域避難と帰宅困難
  廣井 悠  名古屋大学減災連携研究センター准教授

 大量の通勤者が朝夕移動を繰り返すなど、ヒト・モノ・カネ・情報の全てが集まる大都市。この集積は日本の経済・産業をリードする大きなメリットであるものの、ひとたび災害が発生すれば集まることによる様々なリスクが同時に顕在化し、その被害は各所へ波及する。2011年3月11日に首都圏を
中心として発生した帰宅困難者問題は、まさにこの典型例といえよう。そして3.11の夜に帰宅困難者問題として東日本大震災で顕在化した各課題は、災害情報の問題をはじめとして、大都市における滞留者の安全確保に関する現状の課題を浮き彫りにするものであったといえる。本講演では
これらの問題について、東日本大震災から約2年が経過するいま、再考するものである。



<第171回オープンゼミナール>
■日時:2013年4月20日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-0119
■内容:

① 既往台風による可能最大クラスの影響評価
   奥 勇一郎 大阪市立環境科学研究所 調査研究課 都市環境担当

 台風によってもたらされる被害規模はその台風の進路に大きく依存する。ある台風による可能最大クラスの影響評価を行う場合、その台風が様々な進路をたどった場合における強風雨を見積もり、その最大値をもってなされるべきである。本研究では、渦位逆変換法による既往台風(台風1979年16号)の位置操作を行い、操作後の気象場を初期値として領域気象モデルを用いたアンサンブル計算を実施、風速や降水量の観測値と比較することでその妥当性を評価した。一方、気候変化の影響により、将来、台風の強大化が指摘されている。同じ台風を対象として温暖化時の海面水温を与えた実験も行ったのでその結果についても紹介する。


② 水文学者と気象学者の共同研究
   -可能最大洪水の推定とアンサンブル洪水予測-
  小林健一郎 神戸大学都市安全研究センター准教授

 近年特に水文・水工学者と気象学者の共同研究が進んでいる。気候変動問題やこれまで予測もしなかったような豪雨による水災害について考える場合に、両者の知識が最大限に必要だからである。本研究ではこのような共同研究の2事例について示す。
 一つ目は、奥らによる「可能最大クラスの台風」を淀川流域の流出・氾濫モデルに入力することにより淀川本川枚方地点の水位・流量と流域の浸水深を基準とした「可能最大クラスの洪水」について考える。同時に最悪クラスの洪水が発生した場合の避難行動についても検討する。
 二つ目は、折口らによる「アンサンブル降雨予測」を入力とする「アンサンブル洪水予測」について兵庫県佐用川流域を対象に実施した研究例を紹介する。



※5月以降は下記の日程でオープンゼミナールを開催する予定です。
●2013年5月18日(土)
●2013年6月15日(土)
●2013年7月20日(土)


添付ファイルは、関連する催しのご案内です。

2月20日「うたごごろ」西宮上映
 オープンゼミナールでも発表いただいた西宮市の畑さんが企画・実施を推進さ
れている催しです。PDF内記載への申し込みが必要です。

2月24日「災害時の要援護者に対する支援」セミナー
 都市安全研究センター協力研究部門兼任の高田哲教授の企画です。問い合わせ
先は、PDF内に記載されています。

オープンゼミナールについての問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)
http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp/

2013年1月28日月曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミナール1月26日、2月23日ご案内


皆様  from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろ しくお願い申し上げます。

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神戸大学都市安全研究センターRCUSSオープンゼミナールのご案内

 RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を広く公開するとともに、関連する各分野の皆様からの報告を通じ て、安全な社会としていくための研究や実践のあり方を議論しています。大学の教職員・学生のほか、安全・安心に関心を持つ市民の方々や、コンサルタントなどの民間企業の方々、自治体の消防・建築・地域関係の職員の皆様などが参加されています。参加費は無料です。興味のある方はぜひご参加下さい。


<第168回オープンゼミナール>
■日時:2013年1月26日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-0119
■内容:

① 災害と母子支援-助産師への聞き取りを中心に
  松岡 悦子 奈良女子大学大学院人間文化研究科教授

 東日本大震災後に、福島県、茨城県、宮城県で助産師をはじめとする医療職の人々と母子に聞き取りを行った。そこから見えてきたのは、災害時 において平時の問題が顕在化することであり、ジェンダー規範や現代家族の状況が増幅して現れることだった。このことは、災害をきっかけとして 日常を見直すことにつながるが、出産・育児期に関して言えば、ハイテクよりロウテク、集中化より脱集中化を見直すことにつながったと思われ る。たとえば産み場所についても病院への集中化よりも地域に産み場所があることや、出産方法についても自然に産むことの重要性が明らかになっ た。また専門家や施設に情報や能力が集中化するよりも、地域住民の中に情報や力があることが重要と思われた。

② 災害時と平時における妊産婦支援のあり方について
  田間 泰子 大阪府立大学人間社会学研究科教授

 本報告では、第一に東日本大震災をうけて策定された地域防災計画における妊産婦の位置づけを出来る限りまとめ、報告する。第二に、災害時の 支援が機能するためには平時の支援ネットワーク構築が肝要であるとの考えから、地域を選んで、平時の妊産婦支援の取組を紹介する。第三に、東 日本大震災における妊産婦の状況と支援のケーススタディを紹介し、災害による変化を報告する。

③ 歴史の継承と東日本大震災
  長 志珠絵 神戸大学大学院国際文化学研究科教授

 東日本大震災のキーワードとしての「津波」は「tunami」という普遍的な用語を持つ。あるいは三陸地域は近代以降に限ってみても、津波 多発地帯として知られている。ただし学術用語としての「tunami」の登場は昭和期とされるうえ、震災イメージとその対策は主に大都市の直 下型地震に向けられてきた。一方で日本の近現代史は災害史の時代であり、地域の記憶や人びとの生にその受難の歴史を刻んできたが、深刻な災害 からどのように個々の人びとが身を守るのか、被害地域をこえ、社会全体に共有されるしくみが整えられてきたわけではない。過去の災害経験がど のように語られ、記録として残されてきたのか、そしてそのことが次世代社会とどのような関係を結ぶのか、近代の災害史に関する歴史研究を通 じ、議論提供の場としたい。




今後の予定

<第169回オープンゼミナール>
■日時:2013年2月23日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-0119
■内容:

① 台湾の多文化と災害復興
  陳來幸 兵庫県立大学経済学部教授

 台湾は様々な民族集団が存在する複合的な移民社会である。1999年に中部地域で発生した921地震では、福建南部を出身地とする主流の台 湾漢民族のほか、異なる言語体系をもつ客家と山間部の先住民族にも被害が集中した。そして、近年急増している外国人花嫁たちの多くも被害に あった。2009年の集中豪雨が引き起こした88水害では南部高雄市に流れ込む河川の上流で土石流と深層崩壊が起こり、平埔族の小林村を中心 に大きな犠牲者が出た。そして、「危険」を理由に生活の場から引き離された先住民族は多くの問題に直面している。被害と災害復興は社会の矛盾 を浮き彫りにするといわれる。社会的弱者としてのこれらエスニックコミュニティの生活再建の方法に関し、どのような施策が考案され、いかなる 世論が形成されたのかについて考えたい。

② 台湾における住宅復興の課題―921震災と88水害の復興に関連して
  垂水英司 兵庫県建築士会顧問(元神戸市住宅局長)

  921震災の住宅復興では、現金支給や低利融資などの自力再建支援に重きがおかれ、早期に対策が打ち出されたが、自力再建能力のない人に 対する公的住宅の供給は遅れ、この点では実効性ある施策にならなかった。一方、88水害では、政府と大きな慈善組織などの協働による復興住宅 の建設が早期に実行に移された。しかし、これは被災地(特に原住民集落)と復興団地が離れるなど、さまざまな問題を惹起することになった。台 湾の事例を踏まえ、日本の問題とも関連させて住宅復興のあり方を考える。

③ 広域巨大災害における住宅復興の課題
-米国ハリケーンカトリーナ災害と東日本大震災-
  近藤民代 神戸大学大学院工学研究科准教授

 住宅復興には多様な被災者に対する、多様な選択を可能にする住宅再建支援の仕組みが必要である。阪神・淡路大震災では、主に高齢者、低所得 者、借家層を対象とした災害復興公営住宅が主な住宅再建支援の柱であったが、東日本大震災で失われたストックはそのような方法のみでは再生で きない。被災者の住む力を生かし、地域がまとまって住宅復興を進めていく方法が求められている。災害前の地域生活空間を継承しながら、より安 全な居住環境をどのように再生し
ていけばよいのか。米国ハリケーンカトリーナ災害と東日本大震災の被災地を事例として考える。



※3月以降は下記の日程でオープンゼミナールを開催する予定です。
●2013年3月16日(土)
●2013年4月20日(土)
●2013年5月18日(土)
●2013年6月15日(土)
●2013年7月20日(土)

問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)
http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp/

2012年12月3日月曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミナール12月15日ご案内(1月26日、2月23日の案内含む)


皆様  from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろ しくお願い申し上げます。

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神戸大学都市安全研究センターRCUSSオープンゼミナールのご案内

 RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を広く公開するとともに、関連する各分野の皆様からの報告を通じ て、安全な社会としていくための研究や実践のあり方を議論しています。大学の教職員・学生のほか、安全・安心に関心を持つ市民の方々や、コンサルタントなどの民間企業の方々、自治体の消防・建築・地域関係の職員の皆様などが参加されています。参加費は無料です。興味のある方はぜひご参加下さい。

<第167回オープンゼミナール>
■日時:2012年12月15日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室 神戸市中央区江戸町
97-1 Tel. 078-322-5740
■内容:

① 内閣府による南海トラフの巨大地震モデルについて
  廣瀬 仁 神戸大学大学院理学研究科准教授
        神戸大学都市安全研究センター准教授兼務

 南海トラフ沿いで起こりうる巨大地震の震源モデルとそれに基づく地震動・津波・被害の新たな想定が、先般、内閣府より公表された。その震源モデルは、現時点の科学的知見に基づき検討された、発生しうる最大クラスの地震ということである。本講演では、公開されている会議資料等をもとに、震源モデルとその想定の根拠とされている知見について、関連する研究内容とともに紹介する。

② 大槌町での被災地間連携による復興まちづくり-大槌×神戸-
  鵜飼 智子・郷原詩乃 神戸大学大学院工学研究科修士課程(近藤研究室)

 神戸大学近藤研究室では、阪神・淡路大震災の復興に携わったまちづくりプランナー、まちづくり協議会メンバー、そして行政職員OBらと共に チームを結成し、今年4月から岩手県大槌町での復興まちづくりにかかわっている。大槌町のまちづくり団体、外部支援組織(カリタスジャパン大 槌ベース)、大槌高校などの主体と連携して、かつての被災地神戸は大槌町の復興まちづくりにどのよ
うに寄与できるのか。また、神戸の大学生だ からこそできることは何か。8か月間の活動を通して、今後の展望と課題について考える。

③ 神戸学院大学による東日本大震災の支援ボランティア
  北出理奈・仙波あゆみ 神戸学院大学ボランティア活動支援室学生スタッフ

 神戸学院大学では2011年3月11日の発災以降、全学的に宮城県を中心とした支援活動を展開してきた。学生活動の中心となるボランティア バスについては、2012年10月末現在で38回、609人の学生が現地に赴いている。本発表では、これまでの学生による活動実績を紹介し、 活動の課題、学生の成長、そして今後の展望について考えていきたい。



今後の予定のご案内

<第168回オープンゼミナール>
■日時:2013年1月26日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■内容:

① 災害と母子支援-助産師への聞き取りを中心に
  松岡 悦子 奈良女子大学大学院人間文化研究科教授

 東日本大震災後に、福島県、茨城県、宮城県で助産師をはじめとする医療職の人々と母子に聞き取りを行った。そこから見えてきたのは、災害時 において平時の問題が顕在化することであり、ジェンダー規範や現代家族の状況が増幅して現れることだった。このことは、災害をきっかけとして 日常を見直すことにつながるが、出産・育児期に関して言えば、ハイテクよりロウテク、集中化より脱集中化を見直すことにつながったと思われ る。たとえば産み場所についても病院への集中化よりも地域に産み場所があることや、出産方法についても自然に産むことの重要性が明らかになっ た。また専門家や施設に情報や能力が集中化するよりも、地域住民の中に情報や力があることが重要と思われた。

② 災害時と平時における妊産婦支援のあり方について
  田間 泰子 大阪府立大学人間社会学研究科教授

 本報告では、第一に東日本大震災をうけて策定された地域防災計画における妊産婦の位置づけを出来る限りまとめ、報告する。第二に、災害時の 支援が機能するためには平時の支援ネットワーク構築が肝要であるとの考えから、地域を選んで、平時の妊産婦支援の取組を紹介する。第三に、東 日本大震災における妊産婦の状況と支援のケーススタディを紹介し、災害による変化を報告する。

③ 歴史の継承と東日本大震災
  長 志珠絵 神戸大学大学院国際文化学研究科教授

 東日本大震災のキーワードとしての「津波」は「tunami」という普遍的な用語を持つ。あるいは三陸地域は近代以降に限ってみても、津波 多発地帯として知られている。ただし学術用語としての「tunami」の登場は昭和期とされるうえ、震災イメージとその対策は主に大都市の直 下型地震に向けられてきた。一方で日本の近現代史は災害史の時代であり、地域の記憶や人びとの生にその受難の歴史を刻んできたが、深刻な災害 からどのように個々の人びとが身を守るのか、被害地域をこえ、社会全体に共有されるしくみが整えられてきたわけではない。過去の災害経験がど のように語られ、記録として残されてきたのか、そしてそのことが次世代社会とどのような関係を結ぶのか、近代の災害史に関する歴史研究を通 じ、議論提供の場としたい。






<第169回オープンゼミナール>
■日時:2013年2月23日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■内容:

① 台湾の多文化と災害復興
  陳來幸 兵庫県立大学経済学部教授

 台湾は様々な民族集団が存在する複合的な移民社会である。1999年に中部地域で発生した921地震では、福建南部を出身地とする主流の台 湾漢民族のほか、異なる言語体系をもつ客家と山間部の先住民族にも被害が集中した。そして、近年急増している外国人花嫁たちの多くも被害に あった。2009年の集中豪雨が引き起こした88水害では南部高雄市に流れ込む河川の上流で土石流と深層崩壊が起こり、平埔族の小林村を中心 に大きな犠牲者が出た。そして、「危険」を理由に生活の場から引き離された先住民族は多くの問題に直面している。被害と災害復興は社会の矛盾 を浮き彫りにするといわれる。社会的弱者としてのこれらエスニックコミュニティの生活再建の方法に関し、どのような施策が考案され、いかなる 世論が形成されたのかについて考えたい。

② 台湾における住宅復興の課題―921震災と88水害の復興に関連して
  垂水英司 兵庫県建築士会顧問(元神戸市住宅局長)

 921震災の住宅復興では、現金支給や低利融資などの自力再建支援に重きがおかれ、早期に対策が打ち出されたが、自力再建能力のない人に 対する公的住宅の供給は遅れ、この点では実効性ある施策にならなかった。一方、88水害では、政府と大きな慈善組織などの協働による復興住宅 の建設が早期に実行に移された。しかし、これは被災地(特に原住民集落)と復興団地が離れるなど、さまざまな問題を惹起することになった。台 湾の事例を踏まえ、日本の問題とも関連させて住宅復興のあり方を考える。

③ 広域巨大災害における住宅復興の課題
-米国ハリケーンカトリーナ災害と東日本大震災-
  近藤民代 神戸大学大学院工学研究科准教授

 住宅復興には多様な被災者に対する、多様な選択を可能にする住宅再建支援の仕組みが必要である。阪神・淡路大震災では、主に高齢者、低所得 者、借家層を対象とした災害復興公営住宅が主な住宅再建支援の柱であったが、東日本大震災で失われたストックはそのような方法のみでは再生で きない。被災者の住む力を生かし、地域がまとまって住宅復興を進めていく方法が求められている。災害前の地域生活空間を継承しながら、より安 全な居住環境をどのように再生していけばよいのか。米国ハリケーンカトリーナ災害と東日本大震災の被災地を事例として考える。



※3月以降は下記の日程でオープンゼミナールを開催する予定です。
●2013年3月16日(土)
●2013年4月20日(土)
●2013年5月18日(土)
●2013年6月15日(土)
●2013年7月20日(土)

問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)
http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp

2012年11月7日水曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミナール11月17日・12月15日ご案内


皆様 from 神戸大学都市安全研究センター 北後明彦

都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろしくお願い申し上げます。

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神戸大学都市安全研究センターRCUSSオープンゼミナールのご案内

 RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を広く公開するとともに、関連する各分野の皆様からの報告を通じて、安全な社会としていくための研究や実践のあり方を議論しています。安全・安心に関心を持つ市民の方々や、コンサルタントなどの民間企業の方々、自治体の都市・建築・消防関係の職員の皆様などが参加されています。参加費は無料です。興味のある方はぜひご参加下さい。


<第166回オープンゼミナール>
■日時:2012年11月17日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-0119
■内容:

①チベットその他最近の中国における復興事例

  顧林生 四川大学・香港理工大学災害復興管理学院教授
        神戸大学都市安全研究センター客員教授

 2010年4月14日7時49分に青海省玉樹地域でM7.1地震が発生し、死者2,698人、行方不明270人の大規模災害となった。被災面積は35,862平方キロにわたり、被災人口は246,842人であった。平均海抜が4,000m以上あるチベット高原では酸素不足の悪条件もあり、復興できる工事期間がわずか年間5ヶ月しかない。しかも、この高原ではセメントや鉄鋼、木材を製造できないので、これらの建設資材は、はるばる800km離れた西寧市から運ばれている。このような厳しい条件の中での四川大地震とは異なる復興方式がとられたが、本報告では現地調査写真により紹介する。そして、主にラサ市を対象としたチベットの地震災害、気象災害などへの防災対策を紹介する。

②国際防災協力の現状と課題

  名執潔 アジア防災センター所長
        神戸大学都市安全研究センター客員教授

 アジアにおける災害の現状とアジア防災センターの概要とともに、国際防災分野における最近の話題である「防災の主流化」とその可能性について論じる。

③APECにおける民間セクターの事業継続の取組み

  塩見有美 アジア防災センター研究員

 昨年の東日本大震災及びタイの大洪水が世界的規模で生産活動に混乱をもたらしたことに鑑み、各国で民間セクターの事業継続の取組に関心が集まっている。今回、APEC地域における事業継続の取組の現況を紹介する。


<第167回オープンゼミナール>
■日時:2012年12月15日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
     神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-333-0119
■内容:

①内閣府による南海トラフの巨大地震モデルについて

  廣瀬仁 神戸大学大学院理学研究科准教授
        神戸大学都市安全研究センター准教授兼務

 南海トラフ沿いで起こりうる巨大地震の震源モデルとそれに基づく地震動・津波・被害の新たな想定が、先般、内閣府より公表された。その震源モデルは、現時点の科学的知見に基づき検討された、発生しうる最大クラスの地震ということである。本講演では、公開されている会議資料等をもとに、震源モデルとその想定の根拠とされている知見について、関連する研究内容とともに紹介する。

②大槌町での被災地間連携による復興まちづくり-大槌×神戸-

  鵜飼智子・郷原詩乃 神戸大学大学院工学研究科修士課程(近藤研究室)

 神戸大学近藤研究室では、阪神・淡路大震災の復興に携わったまちづくりプランナー、まちづくり協議会メンバー、そして行政職員OBらと共にチームを結成し、今年4月から岩手県大槌町での復興まちづくりにかかわっている。大槌町のまちづくり団体、外部支援組織(カリタスジャパン大槌ベース)、大槌高校などの主体と連携して、かつての被災地神戸は大槌町の復興まちづくりにどのように寄与できるのか。また、神戸の大学生だからこそできることは何か。8か月間の活動を通して、今後の展望と課題について考える。

③神戸学院大学による東日本大震災の支援ボランティア

  北出理奈・仙波あゆみ 神戸学院大学ボランティア活動支援室学生スタッフ

 神戸学院大学では2011年3月11日の発災以降、全学的に宮城県を中心とした支援活動を展開してきた。学生活動の中心となるボランティアバスについては、2012年10月末現在で38回、609人の学生が現地に赴いている。本発表では、これまでの学生による活動実績を紹介し、活動の課題、学生の成長、そして今後の展望について考えていきたい。

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その後の日程※1月以降は下記の日程でオープンゼミナールを開催する予定です。
●2013年1月26日(土)
●2013年2月23日(土)
●2013年3月16日(土)

問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
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