2012年10月11日木曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミナール10月13日・14日・関連催事ご案内


皆様  from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろ しくお願い申し上げます。
(その他、関連する催しをいくつかご紹介していますので、最後まで
 ご覧いただければ幸いです。)



<第164回オープンゼミナール>
■日時:2012年10月13日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel. 078-322-5740(消防)
■内容:
①気仙沼市における震災対応とその検証について
 秋元康男 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 研究員

 平成23年3月11に発生した東日本大震災は、東北の沿岸地域を中心に未曾有の被害をもたらしました。
 東北の各自治体では、発災直後は、情報通信の遮断やライフラインの寸断等により、困難な災害対応を余儀なくされましたが、全国からの多くの 支援も得ながら、応急・復旧に取り組みました。
 今回のセミナーでは、被災の大きかった市町村の中から、宮城県気仙沼市を取り上げ、一連の災害対応の実態から、課題や教訓を整理・報告する とともに、今後、気仙沼市あるいは同様の大規模災害が生じると想定されている地域において、災害対応力強化に向けた取り組みを検討する際の参 考となる視点などをお話します。

②感染症を捉え直す。21世紀のパラダイムシフト
 岩田健太郎 神戸大学都市安全研究センター 教授

 世界三大感染症というものがあります。みなさんは、なにかごぞんじですか?
 これは、結核、マラリア、エイズです。それぞれ毎年世界で100万人以上の命を奪ってきた恐ろしい感染症です。WHO、つまり世界保健機関 や、ゲイツ財団などはこれら3つの感染症対策に必死に取り組んできました。そのかいあって、例えばマラリアの死者数は近年激減しており、対策 の効果がでてきています。
 ところが、この三大感染症以外にも毎年100万人以上の規模で人の命を奪っている感染症が存在することが分かって来ました。それはいったいなんでしょう。
 それは、呼吸器感染症と下痢原性感染症です。簡単に言えば、肺炎と胃腸炎です。
 肺炎と胃腸炎なんてよくある病気、もう簡単に治せるものだと思っていませんか?残念ながら、途上国を中心に、そして小さな子供を中心に、た くさんの命が肺炎と胃腸炎で奪われています。
 さて、古典的な三大感染症、結核、マラリア、エイズと、肺炎・胃腸炎との違いは何でしょうか。
 それは、微生物と感染症の1対1関係です。前者は結核菌、マラリア原虫、HIVが原因です。病気と微生物が1対1関係にあり、結核菌=結核 とほとんど同義に扱っても問題にないような錯覚すら覚えます。
 ところが、肺炎や胃腸炎の原因微生物は千差万別。抗生物質が効くものから効かないものまでたくさんあります。いや、それどころか、そもそも 感染症が原因でない肺炎や胃腸炎すらあるのです。もちろん、こういうときは抗生物質は効きません。
 微生物と相応する感染症の1対1関係がだんだん崩れています。かつてのように、微生物学者が微生物を研究することが、直接感染症対策、感染 症治療に結びつきにくい時代です。では、我々は21世紀の感染症にどう対峙したらよいのでしょうか。それが今回のお話の主題になります。


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<第165回オープンゼミナール>
 (&ひょうご防災リーダーOB公開講座)

主催:神戸大学都市安全研究センター・兵庫県広域防災センター

■日時:2012年10月14日(日) 13:00~17:00
■場所:神戸大学 百年記念館(神大会館) 六甲ホール
  神戸市灘区六甲台町1-1
   ・徒歩:阪急「六甲」駅から約15~20分
   ・バス:阪神「御影」駅、JR「六甲道」駅、阪急「六甲」駅から
    神戸市バス36系統「鶴甲団地行き」乗車
    「神大文理農学部前」下車 海側へ徒歩約5分
  *(ご注意:月1回の土曜日の定期開催とは異なる会場です。)*

■プログラム内容:
① 東日本大震災を踏まえた災害情報、災害報道のあり方
   山崎 登  NHK解説委員

② 東日本大震災の経験を踏まえた津波への避難対応
   北後明彦  神戸大学都市安全研究センター教授

③ 東日本大震災からの復興の状況について
   ~南三陸町の現状と今後の展望について~
   畑 文隆  南三陸町復興事業推進課技術参事兼課長補佐


■申込方法:兵庫県広域防災セン ターのホームページ
   (http://www.fire-ac-hyogo.jp/bosaileader.html)
  からダウンロードした「講座参加申込書」により郵送、
   FAXまたは電子メールで受け付けます。
 ●定員:300名(先着順)
 ●申込先:〒673-0516 三 木市志染町御坂1-19
  兵庫県広域防災センター 防災教育担当 「公開講座担当」
 ●電話:0794-87-2920 FAX:0794-87-2925
 ●電子メール: koikibosai@pref.hyogo.lg.jp



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<シンポジウム>

  東日本大震災の復興予算と被災地

       主催:神戸大学復興支援プラットフォーム

■日時:2012年10月25日(木)18時~20時30分
■場所:神戸大学アカデミア館5階501号室
■内容:
  ① 東日本大震災 復興予算の検証
   神戸大学名誉教授 塩崎賢明

  ② 被災者に届かぬ復興予算―高台移転に関するいくつかのケース
   神戸大学国際協力研究科教授 金子由芳

  ③復興予算に見る被災者主権
   弁護士法人芦屋西宮市民法律事務所 弁護士 津久井進


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<第166回オープンゼミナール>
■日時:2012年11月17日(土)14:00~17:00
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
    神戸市中央区江戸町97-1 Tel. 078-322-5740(消防)
■内容:

①青海(玉樹)地震の復興事例とチベット地域の防災対策
 顧林生 四川大学・香港理工大学災害復興管理学院教授
     神戸大学都市安全研究センター客員教授
 2010年4月14日7時49分に青海省玉樹地域でM7.1地震が発生し、死者2,698人、行方不明270人の大規模災害となった。被災面積は35,862平方キロにわたり、被災人口は246,842人であった。平均海抜が4,000m以上あるチベット高原では酸素不足の悪条件もあり、復興できる工事期間がわずか年間5ヶ月しかない。しかも、この高原ではセメントや鉄鋼、木材を製造できないので、これらの建設資材は、はるばる800km離れた西寧市から運ばれている。このような厳しい条件の中での四川大地震とは異なる復興方式がとられたが、本報告では現地調査写真により紹介する。そして、主にラサ市を対象としたチベットの地震災害、気象災害などへの防災対策を紹介する。


②国際防災協力の現状と課題
 名執潔  アジア防災センター所長
         神戸大学都市安全研究センター客員教授

 アジアにおける災害の現状とアジア防災センターの概要とともに、国際防災分
野における最近の話題である「防災の主流化」とその可能性につい て論じる。

③APECにおける民間セクターの事業継続の取組み
 塩見有美 アジア防災センター研究員

 昨年の東日本大震災及びタイの大洪水が世界的規模で生産活動に混乱をもたらしたことに鑑み、各国で民間セクターの事業継続の取組に関心が集 まっている。今回、APEC地域における事業継続の取組の現況を紹介する。


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その後の日程
※12月以降は下記の日程でオープンゼミナールを開催する予定です。
●12月15日(土)
●2013年1月26日(土)
●2013年2月23日(土)
●2013年3月16日(土))
http://open.kobe-u.rcuss-usm.jp

問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)