2015年10月15日木曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミナール等のお知らせ(10月17日(土)他)

皆様  from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

神戸大学都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。ご参 加よろしくお願い申し上げます。

<第202回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
■日時:2015年 10月17日(土)14時~17時
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
      神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦
■共催:神戸市消防局  ■後援:兵庫県
■プログラム

① 有珠山周辺地域における災害遺構の保存と活用
   定池祐季 東京大学大学院情報学環
          総合防災情報研究センター特任助教

 有珠山周辺地域では、繰り返す噴火の中で数多くの火山遺構が生じてきた。 2000年噴火開始後、火山学者の提言を発端に、住民の中から遺構 保存を模索す る活動が始まった。その後、保存された遺構は観光と教育のコンテンツとして活 用されるようになり、世界ジオパークの主要なジオサ イトに位置づけられてい る。今回は、当該地域の遺構保存と活用に至る経緯、また、時間の経過に伴う課 題と新たな取り組み(特に防災教育)につ いて紹介する。

② オーラルヒストリーと時間―東日本大震災後の復興過程を中心にして
   梅屋 潔 神戸大学大学院国際文化学研究科准教授

 東日本大震災以降気仙沼市を中心に行っている一連の事業について紹介する。 そのなかで資料としてのオーラルヒストリーについての見直しと、 無形文 化財 の価値の査定についての困難さ、そしてさらに震災などの危機的状況により一時 的にその査定が棚上げ、ないし嵩上げされる現象、そしてそういっ た外部から の評価が無形文化財なるものをどのように方向づけるのか継続中の問いと進行中 の成果について報告する。 



都市安全研究センター行事「オープンセンター」のご案内

 当センターでは神戸大学の社会貢献活動の一環として、研究・調査活動を広く 市民の皆様や関係各位にご理解いただくため、オープンセンターを 年に 1 回実 施しております。本年も市民の皆様に当センターの活動に接して頂こうと、10 月 31 日(土)に神戸駅のデュオこうべにて、実演・体験コーナー、パネル展示 等を企画いたしました。この行事を通して、当センター所属教員の研究活動を紹 介する とともに、皆様と防災について意見交換がで
きれば幸いです。関係各位の皆様におきましては、大変ご多忙の中とは存じます が、ふるってご参集いただきますようお願い申し上げます。

開催日時:平成27年10月31日(土)11:00~17:00
会   場:神戸ハーバーランド デュオこうべ
参加無料・申込不要 です。
【実演・体験コーナー】
【ステージ・セッション】
11:00~11:10 オープニングセレモニー
11:10~11:30 児童生徒による防災啓発ポスターの表彰式
11:30~12:00 すまいの耐震化PR
         「地震に自信ありますか?」
         神戸市住宅都市局建築指導部 耐震推進課長 矢島 利久
13:30~14:00 ミニ講習会
         「あなたの勇気が命を救う~AEDと心肺蘇生法を体験しよう~」
          神戸市消防局のボランティアグループ
          「チームTEC安2」代表者 泰地 英雄
14:30~15:00 ミニ教室
         「場所毎に違う地震の揺れを評価するには」
          神戸大学都市安全研究センター 教授 長尾 毅
http://www.rcuss.kobe-u.ac.jp/opencenter/opencenter.html



11月のオープンゼミナールのご案内

<第203回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
■日時:2015年11月21日(土)14時~17時
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
      神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦
■共催:神戸市消防局  ■後援:兵庫県
■プログラム
① 行政による防災備蓄の落とし穴
    堀江進也 神戸大学経済学研究科 特命講師

 今後予想される南海トラフ大地震を含めた災害に備えて、地方自治体ごとに防 災備蓄が活発に進められている。 各自治体は、行政レベルにおける備蓄を推進 しつつ地域住民による備蓄を奨励し、自治体全体の備蓄体制を整えようとしてい る。しかし、災害時の備蓄物資の提 供のような支援政策においては、行政の活 発なリスクマネジメント行動が、市民による行政への過剰な期待を誘引し、結果 として市民のリスクマネ ジメント行動を阻害する傾向にあることが指摘されて いる。備蓄においてもこのような問題は見られるのであろうか。
 本報告では、筆者の所属する神戸大学・九州大学の研究プロジェクトが、2013 年に実施した市民アンケート調査の結果に依拠して、今後の地 域レベルでの効 果的な防災備蓄のあり方について検討を試みる。

② 行政計画としての災害復興―被災者アンケート結果からの検討
    金子由芳 神戸大学大学院国際協力研究科教授
           同 社会科学系教育研究府
              防災リスクマネジメント・ユニット長 

 阪神・淡路大震災から4年目に、神戸市は「復興5年調査」を実施し、その結果 を受けた復興計画の修正を行った。これは行政計画の評価・修正 手法を復興計 画に当てはめたものとみることができる。一方、東日本大震災の被災自治体の復 興担当部門に対する筆者の聴き取りでは、「復興」の 目標は、2011年12月に成 立した東日本大震災復興特別区域法に基づき各自治体が策定した「復興推進計 画」、「復興整備計画」を所与とし て、これに基づく個々の公共事業の貫徹と 考えられる傾向があり、計画評価・修正の気運は感じられない。公共事業の完成 が自己目的化し、「復 興」の基盤となるべき被災者の私権や地域経済を損なう 行政運営が懸念される。より高次の「復興基本計画」に遡って、被災者の生活再 建や地域社 会経済の再生を含めた高次の復興理念を評価基準として、不断の計 画評価・修正メカニズムが構築される必要性が考えられる。
 本報告では、筆者の所属する神戸大学の学際チームが東日本大震災5年へ向け た復興評価をめざし、2015年1月時点で実施したアンケート調 査結果に依拠しつ つ、「復興計画」の点検・修正のありかたについて検討を試みる。



オープンゼミナールについての問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)
http://www.kobe-u.rcuss-usm.jp/contact


今後の予定のご案内

※上記以降は下記の日程・場所でオープンゼミナールを開催する予定です。


●2015年12月19日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター
●2016年01月23日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター
●2016年02月27日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター
●2016年03月26日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター