2015年12月16日水曜日

神戸大学RCUSSオープンゼミナールのお知らせ(12月19日(土)、及び、1月以降)

皆様 from 神戸大学 都市安全研究センター 北後明彦

神戸大学都市安全研究センターオープンゼミナールのご案内をいたします。
ご参加よろしくお願い申し上げます。


 (先日のオープンゼミナールで水筒の忘れ物がありました。)


<第204回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
■日時:2015年12月19日(土)14時~17時
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
  神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦
■共催:神戸市消防局 ■後援:兵庫県
■プログラム

① 「スロー地震」から探る巨大地震の姿
  廣瀬 仁 神戸大学都市安全研究センター准教授

近年の地震・測地観測網の整備によって、それまで知られていなかった種々の 「スロー
地震」が、西日本を中心に見出されてきています。それら の多くは南海トラフ 沿いの巨
大地震震源域と隣接する場所で発生しており、巨大地震発生とも深くかかわって いると考
えられます。そのため、「ス ロー地震」について研究することで、巨大地震 像・発生メ
カニズムについても理解が深まることが期待されます。本講演では、地震とはど のような
自然現象なのか、という基礎的な事項から、「スロー地震」と巨大地震との関係 性という
最新の研究内容についてお話ししたいと思います。

② 最近の地域やイベントにおける危険物関連事故の発生について
  鶴田 俊 秋田県立大学システム科学技術学部機械知能システム学科教授

日本経済の成長と共に充実した社会インフラは、老朽化の時期を迎えています。 日本の
人口構成も少子高齢化が進行し、効率的な生産活動による 経済活性化は、困難 になって
います。これからは、地域の特徴を生かし、文化的にも経済的にも新興国を引き 付けるこ
とが、日本にとって必要と なっています。観光資源としてテーマパーク、伝統 的な花火
大会等が注目されています。ところが、仮設の設備を用いたイベントで多くの死 傷者の
発生する事故が、日本国内を含め数多く報道されています。日本の社会が安全で ないと新
興国にとって魅力的な国とはなりません。日頃、当然のよ うに享受している社 会の安全
をどの様に計量し、目標設定し、対策を講ずるかについて考えてみたい。


1月以降のオープンゼミナールのご案内

<第205回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
■日時:2016年1月23日(土)14時~17時
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
  神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦
■共催:神戸市消防局 ■後援:兵庫県
■プログラム

① 地震時のライフライン被害とその軽減策
 鍬田 泰子 神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻准教授

 阪神・淡路大震災以降、地震時の都市機能を支えるライフラインの機能に対し て市民の関心は高くなっています。阪神・淡路大震災以降のライフ ラインの地 震対策の取り組み事例を紹介するとともに、東日本大震災におけるライフライン 機能とその被害軽減を行うにあたっての研究室での取り 組み事例をご紹介します。

② 地下水揚水により汚染水を浄化できる範囲と期間の数値解析的検討
  井上一哉 神戸大学大学院農学研究科・准教授

 地下水汚染は目に見えない汚染であり,汚染が発覚した時にはすでに広範囲の 地域にま で汚染が拡がっているケースが多くある。地下水の汚染 は,将来的 に,河川・海洋汚染につながるため,地下水や河川の水質を管理する上で,地下 水汚染の予防や修復は重要な事項である。特に都市部の 汚染は,汚染水に暴露 する可能性のある人口が多くなるため,リスクマネジメント,リスク低減の観点 からも地下水汚染に対する備え・予測は不可 欠である。しかしながら,物理 的・経済的制約により,地質や水質に関するデータは質的にも量的にも極めて限 られており,不確実性の高い状態で 汚染の現状や将来的な動向を予測しならけ ればならない。そのような問題は,数値解析手法が最も力を発揮できる場面と言 える.
 本報告では,地下水揚水により汚染水(物質)を浄化できる範囲と浄化に要す る期間を 確率的に推定する数値解析手法,ならびに,空間リスク マップについ て,検討を試みる。


<第206回神戸大学RCUSSオープンゼミナール>
■日時:2016年2月27日(土)14時~17時
■場所:神戸市役所4号館(危機管理センター)1階会議室
  神戸市中央区江戸町97-1 Tel.078-322-5740
■司会:神戸大学都市安全研究センター教授 北後明彦
■共催:神戸市消防局 ■後援:兵庫県
■プログラム

①  ライフラインとしてのランドスケープ-グリーンインフラの展開
 福岡孝則 神戸大学大学院工学研究科建築学専攻准教授

気候変動の影響によって引き起こされる大規模な自然災害に対して、建築・ラン ドスケープ・都市デザイン分野からどのような取り組みが可能なのか?米国 ニューヨーク・ハリケーン・サンディ後の復興デザインやデンマーク・コペン ハーゲ ンの大規模水害後の都市戦略など海外の動向も含めながらグリーンイン フラの展開とその可能性についてお話しします。

② 防災・減災に寄与する生態系インフラストラクチャーのすすめ
  鷲谷いづみ 中央大学 理工学部人間総合理工学科保全生態学研究室教授

欧米ではグリーンインフラストラクチャーとして普及しつつある「生態系インフ ラストラクチャー」の意義と、日本ではさとやまの伝統的な土地利 用に学ぶこ とでそれを実現できることなどを解説する。


オープンゼミナールについての問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎)
Email: rcuss-amc@research.kobe-u.ac.jp
FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(熊崎、北後)
http://www.kobe-u.rcuss-usm.jp/contact


今後の予定のご案内

※上記以降は下記の日程・場所でオープンゼミナールを開催する予定です。
●2016年3月26日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター
●2016年4月16日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター
●2016年5月14日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター
●2016年6月18日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター
●2016年7月16日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター
●2016年8月20日(土)14時~17時 神戸市危機管理センター